奥の細道むすびの地を彩る春爛漫の桜。岐阜大垣「水門川船町港跡」

豊かな水に恵まれ、水を活かし、水運によって繁栄を見てきた大垣の町は古来「水の都、水都」と称されてきました。地図で大垣の町を見てみると、町をぐるりと囲むように川が流れていることに気付きます。実はこの「水門川」は天下分け目の関ヶ原の戦いに望む西軍・石田三成が決戦直前まで詰めていた城として名高い「大垣城」の外堀であり、揖斐川を介して大垣市船町と桑名宿を行き交う船運の運河として利用されていたのです。毎年春になると沿道に植えられた桜の木が川を覆い尽くすかのように咲き誇り、川面にその美しい姿を映し出す。春の「たらい舟川下り」は大垣城落城の際、石田三成に仕えた山田去歴の娘「おあん」がたらいに乗って抜け出したという戦国秘話に基づいているらしい。

市街地を流れる水門川に沿って大垣駅東から船町港跡まで2.2KMの遊歩道が「ミニ奥の細道」として整備されていて緑あふれる川沿いをのんびり散策できます。石堤に縁取られる緩やかな川の流れは風情を増しつつ大垣を代表するビューポイントのひとつ、「奥の細道むすびの地」船町港跡の住吉燈台に到着します。俳人・松尾芭蕉が奥の細道の旅を終えてむすびの句を詠み、伊勢へと船出したのがここ大垣です。

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川沿いにいきいきと枝を伸ばす木々や季節の花々によって彩られるこの場所は、大垣と桑名を水運で結んだかつての川港である。元禄年間に建てられ明治時代に建て替えられた由緒ある燈台と周囲に咲き誇る桜並木の雅で華やかな美しさが往時の繁栄を偲ばせるのである。

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飛騨萩原の山里の日常に咲くしだれ桜「四美の岩太郎桜」

見応えのある名桜が点在する飛騨萩原周辺で一番の人気を誇る「四美の岩太郎のしだれ桜」。遠目にも息を呑むのは、土手の中腹にたち、道行く人に覆いかぶさるように咲く姿は見ごたえ十分 、下から覗きこむように見ると桜色のシャワーを振りまくように咲き誇る一本のしだれ桜の春風に揺れる細枝と舞い散る薄桃色の花弁の美しさと存在感に見とれてしまうのです。萩原町四美にあるこの見事な桜は、樹齢推定100年で、四美で蚕の卵の販売を生業としていた岩太郎という人が現在の高山市の寺から桜の若芽を譲り受け植えたので「岩太郎桜」と呼ばれています。現在は幹回り約2.6M、高さ約15Mの巨木に成長し、下呂を代表するしだれ桜となっています。

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素朴な街並みを残す下呂の萩原町には美しいしだれ桜の名所としても有名です、岩太郎桜以外にも、四美の鎮守・森山神社の岩太郎桜に姉妹桜、尾崎の永養寺に咲く樹齢350年のしだれ桜、山之口・慈雲寺の桜などそれぞれの趣で魅せてくれます。